宮の杜




7、神様のお話


 神社神道では、森羅万象すべてが神の姿ととらえています。昔から、人々は自然への信仰が篤く、神様はいたる所に存在してたわけです。山が海が川が谷が木が石が・・・そのものであったのです。
 屋敷にも井戸にも神様はおいでになったわけです。八百万の根元はここにあります。神様とともに生活しているから「惟神(カンナガラ)」といい、神の命を分け与えられて生きているから、人は、「神の子」生命は、神の「分霊(ワケミタマ)」と考え、何よりも尊いものと考えました。
 人間は、その住んでいる土地の神様「産土神(ウブスナカミ)」のおかげで誕生し、多くの神様に護られて生き、最後は、産土神に導かれて、祖先の御霊がある世界に帰って行くわけです。これが人間の生涯です。
 天に住居を持つ神々を、「天津神(アマツカミ)」。地上に住居する神を「国津神(クニツカミ)」と申し上げます。国津神は、高天原に住居を持つ天津神の支配下に入りました。
 「神祇(ジンギ)」の「神」は天津神を指し、「祇」は国津神を指すといわれています。
 天津神は高天原で育てた稲(ユニワのイナホ)を授けることによって、この国に大きな革新をもたらしたことになります。地上は、高天原の神々の御子孫である天皇さまがお治めするものになって、現在に続いているのです。


十月

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