宮の杜




21、手をすすぎ心をあらう(手水)


 神社へ参拝するとき、鳥居をくぐると境内に必ず手水社があります。この手水社は参拝者が手を洗い、口を注いで身を清めるところです。
 手水社には大きな水盤や自然石に水が注がれ、その上に柄杓が置かれています。古くは境内の湧水や川水を利用して、体を清めたり、禊や水垢離をしたりして、清浄な気持ちで参拝したもので、水の代わりに雪や草なども使用されたようです。
 水は古くから人々を清浄な気分にさせ、罪やけがれを洗い流してくれるものと信じられてきました。
 現在は、境内に設けられた手水社の水で両手と口を注ぎ、禊や水垢離にかえています。手水社の石には多く「洗心」という文字が刻まれています。これは手を洗うことが心を洗うことに通じるといわれているからです。
 手水社では、まず、柄杓を右手で取り、水を汲んで左手を清めます。
 次に柄杓を右手から左手に持ち替えて、同様に右手を清めます。
 次に再び柄杓を左手から右手に持ち替え、水を左手に受け、その水で口をすすぎます。そしてまた左手を清めます。
 最後に柄杓をたてて残っている水を流しながら柄の部分に水を注ぎ、柄杓を清めます。
 こうして、手と心を洗って、すがすがしい気分になって神社に参拝いたしましょう。



十二月

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