宮の杜




12、本殿・幣殿・拝殿


 一般的には神様がいつも「お住まい」になっているところを神社といいますが、私たちの家にも座敷や床の間があるように、神社の建物にもいろいろな名称がついています。
 拝殿と幣殿の区別のない神社も多くあります。神社の構造は普通本殿、幣殿、拝殿の三つの建物からなっています。
 一番奥の建物を本殿といい、お祭りしている神様(御祭神)がおいでになられる建物で、神社では最も神聖、重要な建物です。
 ただ本殿のない神社もあります。
 これは、御神体そのものが御山であったり、大きな岩山であったりする神社の場合です。
 みなさんが神社に詣り参拝している建物を拝殿といいます。
 拝殿は本殿の前にあり、神様を拝んだり、お祭りをする場所として建てられた建物です。
 さらに幣殿は、本殿、拝殿の間にある建物で、一般に神様にお供えするものや、奉納されたものを置く建物です。
 神社の造りはその神社の由緒、歴史によって違います。そこには日本の建築の伝統があり、日本の気候、風土に合ったものになっています。
 人間の「住まい」は「快適な居住空間」の確保を目指して、すむ人に合わせて変化しますが、神様の「お住まい」は不変です。
 みなさんがその何ともいえないたたずまいに心が清々しく感じられるのは「変わらない」からなのです。



三月

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