宮の杜




13、玉 串


 お祭りには必ず玉串といわれる榊の小枝を神様に捧げます。
 いわゆる玉串拝礼(奉奠)の儀式です。
 榊は常磐木(ときわぎ)といわれ、一年中葉が枯れず緑色をしている木です。緑は豊かな生命力の象徴なのです。北国ではひばの葉を使う神社もあります。
 榊の小枝に紙片をつけたものを玉串と称しますが、「玉」は美称で神聖なる串という意味が込められています。
 これは昔から玉串が神様と私たちの心を結ぶかけ橋となると考えたからでしょう。
 たとえば、平安の昔、貴族の間で手紙を小枝に結んで相手に渡す習慣がありましたが、これなどは人と人、心と心を結ぶ役割を果たしていると思われます。
 玉串は私たちの祈りの心を神様にとどける役割を果たすものと考えます。
 玉串を捧げて拝礼する作法を説明します。
 まず、神職から玉串を渡されますと、うやうやしく神前に参り玉串案(玉串を捧げる机)の前まで進み、礼を致します。
 そして、玉串を右に90度ほど回し、玉串にお願い事を込めつつそのままさらに右へ回し、もとの方を神前に向けて案の上に置きます。
 そして二礼二拍手一拝の拝礼をおこないます。



四月

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