宮の杜 |
御幣束は御幣・幣串ともいます。幣の字は織物のことを意味し、これを幣帛(へいはく)ともいいます。古語ではヌサ・ミテグラと訓みます。 ヌサは神様に祈るために捧げる麻のことですが、いつしか神様に捧げる織物の総称となりました。 ミテグラは「御手座」のことで手に物をのせて神様に奉る姿から、神様への捧げ物をいうようになりました。 さて、「御幣束」は、「御幣」、ぬさ、にきて、ともいい、木片、竹片、木の板などの上部にヌサを取り付けたもので、大きさや形状にいろいろな種類があります。 それを用途別に分類すると、 (1)神殿や御輿などに納めて、ご神体とし、また神殿の前に飾って神の表徴とするもの。 (2)地鎮祭などで神霊を招く場合のヒモロギとなるもの。 (3)大麻(祓麻=はらいぬさ)と称して切麻(きりぬさ)と共に罪・穢れを祓う修祓の用具とするもの。 (4)玉串のように拝む場合の捧げ物とするもの。 などがあげられます。 上記のうち、大麻(おおぬさ)は、現在では素木に白紙の紙垂をもってつくる例が多くなりました。 地方によっては、お正月に御幣束を持って神社に参拝するところもあります。 |