宮の杜 |
注連縄の張られた鳥居をくぐると、そこは清浄の地となります。不浄と清浄を区別する標識で、不浄になることを防ぐこの縄には白紙の切り紙が挟まれている。参道を拝殿あるいは本殿前まで進むと、そこにも頭上の注連縄に同様の白紙の注連飾りを見ることができます。この飾りをシメノコ(注連の子)、紙垂(しで)と呼びます。 紙垂と書くのは「垂(しず)→しだれ」からきており、四垂(よたれ=二枚重ねの紙の上下上と三箇所の切れ目を付けて、手前に三回折るから四つに垂れている)のもの以外にも二、三、五、六、八垂のものがあります。 社殿のないところに祭場を鋪設する時は、四方に青竹(=忌竹・いみだけ=神聖な竹)を立て、それに注連縄を張ります。この藁縄にも紙垂を垂らしたり、また、榊に紙垂を付けてヒモロギ、真榊(まさかき)として、神様を招き奉ります。上部の枝葉を残した忌竹や、榊の枝、神垂がサラサラと風に揺れて、輝いている様子は大変清々しいものです。 白紙の紙垂は、降臨される神様の衣服を、榊「栄木・他の常緑樹も使います」は、神の繁栄の象徴と考えられてきました。 神垂は奉書(楮製の厚手上質紙)、半紙などを二枚重ね(折った時に紙の表がいつも見えるように)して作ります。古くは木綿(ゆう=楮の樹皮をはぎ、その繊維を蒸して水にさらし、細かに裂いて糸にしたもの。「国語大辞典より」)を用いました。 |